2010年 09月 06日
日陰の村人たち、雲南省大理周城
ちょうどひと月前、僕は雲南省の大理に滞在していた。
大理と言っても大理古城や下関といった大きな町ではなく、喜洲という白族の古い村である。
何しろ八年振りということで、随分変わってしまったのではないかと思っていたが、実際に来てみると村も人もほとんど変わっておらず、それどころか、八年前と全く同じ光景がフラッシュバックのように次々と目の前に現れて、思わず呆然としてしまうことが多かった。

火把節(たいまつ祭り)の翌日、僕は周城という村へ出掛けた。
そこは藍の絞り染めが有名な村で、その布を買いに行こうと思いついたのだ。
早速ローカルバスに乗り込んで周城へ向かうと、車掌は十代半ばくらいの少年だった。
そう言えば八年前、周城へ向かうバスの車掌が友人Kと瓜二つだったことを思い出す。

バスを降りて村の門をくぐると、そこにはやはり八年前と同じ女性が、当時と全く同じ笑顔で立っていて、同じように声を掛けてきた。
やはりこの村も、喜洲同様まったく変わっていなかった。
村を横切って、市場の方へ向かっていると、突然爆竹が鳴り響き、その煙の向こうで白装束の女性達が泣き叫んでいる。
どうやら人が亡くなったらしい。
僕はその様子を、村人と一緒に遠くから眺めていた。
村人の話によると、亡くなったのは五十代の男性ということであった。

その三日後、僕は友人Kの訃報をメールで知った。
そして、あの日、泊まっていた部屋で気配を感じたのも、気のせいではなかったと、今でも確信している。

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by artisfoto | 2010-09-06 16:52 | 中国 | Trackback | Comments(2)
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Commented by cumi-cumi at 2010-09-08 11:13 x
そういう事はあるのかも知れないですね。
私も家族が亡くなった時に不思議な知らせめいたものがありました。
Commented by artisfoto at 2010-09-08 20:54 x
cumi-cumiさん、そうなんですよね。
「この部屋出るな。」って思ったとき、普通なら怖くなるはずですが、何故かそのときは全く怖くなかったのです。


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