2008年 06月 12日
椰子の木の下で、ティオマン島
ティオマン島のサランに滞在していた時、私は島で知り合った女性からシュノーケリングをするよう勧められた。
彼女の話によると、岸から20メートル程のところにコーラルリーフがあり、そこには沢山の魚が泳ぎ回っていて、本当に素晴らしい光景なのだと言う。

早速、海に入ってみると、話の通りコバルトスズメやクマノミなど、カラフルで可愛らしい熱帯の魚達が泳ぎ回っていた。
ところがその周囲には、ガンガゼという長い棘を持つウニがたくさん居て、私は誤ってその棘に触れ、指先を刺されてしまったのである。

最初は我慢していたのだが、ガンガゼは非常に毒性が強いため、次第に強烈な痛みが襲って来るようになる。
幸運にもその時は、たまたまマラリアの予防接種で数名の医師が島に来ていて、ここサランでもちょうど村人たちが診察を受けているところだった。
早速そこへ駆け込むと、親切に治療をしてくれたばかりでなく、痛み止めの注射と飲み薬まで処方してくれた。

「あのー、治療代は?」

「あなたはどちらの方ですか?」

「日本人です。」

「なら結構です、代金は要りません。」

日本人だから代金は要らないと言う理由が今ひとつ解らなかったが、とにかくその時は有り難いと思い、礼を言うとその場を立ち去った。

その日の夕方、私は海岸を散歩してみた。
空は群青色から薄紫色の滑らかなグラデーションをつくり出し、その空に向かって椰子の木が競い合うように聳え立っている。
私は、まだ痛みの残る人差し指に代えて、中指をボタンの上に添えると、静かにシャッターを切った。

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Kodachrome 64 Professional(PKR)
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by artisfoto | 2008-06-12 12:01 | マレーシア | Trackback | Comments(2)
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Commented by cumi-cumi at 2008-06-16 18:32 x
モノクロで椰子の木の写真を見るのは新鮮ですね。コダクローム64ということは、本当はカラーで撮影されているんですね?夕方だし、カラーでも、かなりいい色彩が出ているような雰囲気ですね。
Commented by artisfoto at 2008-06-17 09:13
cumi-cumiさん、いつもコメントありがとうございます♪
確かに夕景の空には色彩がありますよね。
モノトーンの階調の中からも、その色を感じて頂ければと思います。


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