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2014年 12月 25日
バローロ・セッラルンガ 2010、東京
僕が好んでワインを飲むようになったのは、バローロというワインを知ってからだった。
バブル期の後半、イタリア料理が全盛の頃である。

ちょうど同じ頃、イタリア北部のピエモンテ州アルバ地区では、密かにワイン生産者による改革が進められていた。
すでにフランスのブルゴーニュ地方では、ドメーヌと呼ばれる小規模生産者が独自に瓶詰めをし、独自のラベルで販売するのが一般的となっていたが、バローロの小規模生産者たちもそれと同じ方法を取り始めたのだ。
その結果、バローロというワインは生産地区の特徴が出るようになった。

バローロの主な生産地区は、ラ・モーラ、バローロ、カステリオーネ、モンフォルテ、セッラルンガの5つである。
今回飲んだのは、比較的パワフルなバローロを生み出すセッラルンガ地区、プリンチピアーノ・フェルディナンドという生産者のものだ。
この生産者は、化学肥料や除草剤、殺虫剤、防カビ剤といったものを一切使用していない。
ビオロジコ(有機農法)を謳っているわけではないが、いわゆる自然派生産者である。

抜栓してみると、トリュフや紅茶、干し果実といったバローロらしい香りが現れた。
しかし、バローロの法定熟成期間は38カ月以上だから、この2010年はリリース間もない最新ビンテージということになる。
まだ早いかな?と思っていたら、間もなく香りは閉じ、味わいも凡庸なものになってしまった。

バローロ・セッラルンガ 2010、東京_e0139738_921236.jpg

RICOH GXR A16 24-85mm F3.5-5.5

by artisfoto | 2014-12-25 11:38 | 日本 | Comments(0)


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