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2008年 06月 02日
幼い母と子、スラバヤ
静まり返った昼下がりの漁村で、一人の少女と出会った。
その時は、弟の子守りでもしているのかと思ったら、聞けば抱いているのは自分の子で、彼女もまだ17歳なのだと言う。

「みんな何処へ行ったのかな?」

「今は潮が引いているから、貝を採りに出掛けてるわ。」

この辺りは、主にマドゥーラ人が暮らす地区で、そのほとんどが貧しい漁師だった。
そのうちに、少女が手招きをするのでついて行くと、私に貝の入ったビニール袋を差し出した。

「貝を買いに来たんじゃないんだ。」

「あら、そうなの?」

少女は、相変わらず人なつこい笑顔で笑った。
背後には、山のように積まれた貝殻と、カラフルな漁船が並ぶ。
そして、その先の広大な干潟の沖合いには、少女の故郷マドゥーラ島が浮かんでいた。


幼い母と子、スラバヤ_e0139738_11412497.jpg

CONTAX G2 Carl Zeiss Biogon T* 28mm F2.8
Kodachrome 64 Professional(PKR)

by artisfoto | 2008-06-02 13:46 | インドネシア | Comments(2)
Commented by cumi-cumi at 2008-06-03 00:18 x
マドゥーラ島って水牛のレースやってるところでしたっけ?
まあ田舎は、やっぱり結婚するのが早いんでしょうね。
インドネシアもジャカルタとか都市になると日本みたいに婚期も遅くなっているんでしょうかね?
都会は面白いものが多いから、なかなか結婚しなくなっちゃうんじゃないですかね。
Commented by artisfoto at 2008-06-03 09:05
cumi-cumiさん、そうです。マドゥーラの『カラパン・サピ』ですね。
実を言うと、この漁村はスラバヤ市内から車で30分くらいのところにあって、大勢の貧しい人々が暮らす言わばスラムのような場所でした。住民もマドゥーラ島からの移住者がほとんどで、都市部とは完全に隔絶された感じですね。そういう意味では、山奥の村と何ら変わりなく、婚期も早いのかも知れません。


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